大祓(おおはらえ)|半年ごとに整え直す、日本の祓いの習わし

人は日々の暮らしの中で、
ストレスやイライラ、疲れなどを
知らないうちに溜め込んでしまうことがあります。

それは、
悪いことをしたからでも、
間違った生き方をしているからでもありません。

ただ、生きている中で
自然に身についてしまうもの。

古くから、そうした状態を
「罪穢れ(つみけがれ)」と呼び、
定期的に立ち止まり、
手放すという習わしがあります。

罪穢れとは、
道徳的な罪や過ちのことではなく、
意図せず受け取ってしまった感情や緊張、
気を遣いすぎた疲れのようなもの。

そのまま気づかずに重なっていくと、
心や身体に
重さや違和感として残っていくことがあります。

だからこそ大切にされてきたのが、
節目ごとに祓うという習慣でした。

半年に一度行われる「大祓」

日本では、
夏と冬の年に二回、
全国の神社で
「大祓(おおはらえ)」という神事が行われます。

  • 6月30日:夏越(なごし)の大祓
  • 12月31日:年越しの大祓

季節の変わり目を迎える前に、
この半年の間に
知らず知らずのうちに重なったもの
いったん手放し、
新しい流れへ向かうための節目です。

茅の輪(ちのわ)に込められた意味

6月や12月が近づくと、
神社の境内に
茅(かや)で作られた大きな輪
「茅の輪」が置かれることがあります。

輪をくぐる行為は、
元の清らかな状態に戻るための象徴。

自然の力に触れながら、
心身の重さをほどいていく感覚に近いかもしれません。

大祓の儀式について

大祓では、

茅の輪をくぐり、
人形(ひとがた)と呼ばれる紙に名前を書き
その紙で身体をなぞり、息を吹きかけて納めます。

人形

半年の間に溜め込んだ
疲れや影響、緊張や感情を、
いったん手放すための時間です。

今の暮らしに合った関わり方

大祓当日に神社へ行けなくても、

  • 6月・12月頃に参拝して人形を納める
  • 郵送で受け付けてくれる神社を利用する

など、今の暮らしに合った形もあります。

形式よりも、
一度立ち止まり、要らないものは水に流す

小さくリセットして
また歩き出す。

そんな節目が、日本の習慣の中には
そっと用意されています。